IT業界の仕事を知りたい方へ

IT業界にはどんな職種がある?未経験者向け仕事内容・必要スキルガイド

ITの仕事はプログラマーだけではありません。未経験者が求人で目にしやすい職種を中心に、仕事内容、求められる基礎、向いている人の傾向を整理します。

公開日:2026年7月10日

「IT業界で働く」と聞くと、一日中プログラムを書く仕事を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、ITの仕事はプログラマーだけではありません。顧客の要望を整理する仕事、システムを設計・開発する仕事、正しく動くか確かめる仕事、安定して使える状態を守る仕事、利用者の困りごとを解決する仕事など、多くの役割があります。

役割によって必要な知識や仕事の進め方は異なります。また、「システムエンジニア」「ITサポート」といった同じ職種名でも、企業や求人によって実際の業務は大きく違うことがあります。職種名だけで自分に合う・合わないを決めず、仕事内容まで確認することが大切です。

この記事では、未経験者が求人で目にしやすいIT職種を中心に、仕事内容、求められる基礎、向いている人の傾向を整理します。あわせて、湘南ハイテク企画の求職者支援訓練で学ぶJava、データベース、Web技術、Pythonなどが、それぞれの仕事とどうつながるかも紹介します。

先に押さえたいポイント

  • ITの仕事はチームでつながっている要望整理、設計、実装、テスト、運用、利用者支援を多くの人が分担します。
  • 職種名より実際の業務を見る同じ職種名でも、担当工程や必要な技術は企業によって異なります。
  • 訓練は仕事へ進むための土台学んだ基礎を、応募職種に合わせた復習や企業研究へつなげることが重要です。

ITの仕事は一人で完結するものではありません

システムやWebサービスは、企画してプログラムを書けば完成というものではありません。一般には、次のような工程を多くの人が分担して進めます。

  1. 要望を整理する:誰が、何のために、どのような機能を必要としているかを確認する。
  2. 設計する:画面、データ、処理、システム構成などを決める。
  3. 実装する:設計に沿ってプログラムや画面を作る。
  4. テストする:想定どおりに動くか、不具合がないかを確認する。
  5. 公開・導入する:利用者が使える環境へ配置し、必要な設定や移行を行う。
  6. 運用・保守する:安定して動く状態を監視し、問い合わせや障害、変更へ対応する。
ITの仕事が、要望整理、設計、実装、テスト、公開・導入、運用・保守の順につながる開発工程図
ITの仕事は、要望整理から運用・保守まで、複数の工程と役割がつながって成り立ちます。

実際の開発方法や工程名は、企業やプロジェクトによって異なります。一人が複数の工程を担当することもあれば、役割ごとに専門のチームを置くこともあります。

この全体像を知っておくと、コードを書く仕事だけがITの仕事ではないことが分かります。自分の経験や得意なことを生かせる入口も探しやすくなります。

主なIT職種の全体像

まず、この記事で扱う職種を一覧で整理します。必要な知識は代表例であり、すべての企業に同じ条件が当てはまるわけではありません。

職種・役割 主な仕事内容 関係する基礎知識の例
システムエンジニア要望整理、設計、開発、テスト、調整システム全体、プログラミング、データベース、文書化
プログラマー・アプリケーションエンジニア設計に沿った実装、修正、テストJavaなどの言語、SQL、Git、デバッグ
フロントエンドエンジニアWeb画面の実装、操作性の改善HTML、CSS、JavaScript、Web API
バックエンドエンジニアサーバー側の処理、API、データ連携Javaなどの言語、SQL、Web、セキュリティ
テスター・QAエンジニアテスト設計、実施、不具合報告、品質改善システム仕様、テスト技法、正確な記録
インフラエンジニアサーバー、ネットワーク、クラウド環境の構築・管理OS、Linux、ネットワーク、クラウド、セキュリティ
運用・保守監視、問い合わせ、障害対応、設定変更システム構成、ログ、手順、原因調査
ヘルプデスク・ITサポート利用者からの問い合わせ対応、端末・アカウント支援PC、業務システム、説明力、記録
ITインストラクター・研修講師IT研修の実施、演習支援、教材作成、受講者の進捗支援担当分野の技術、説明力、質問対応、学習支援
データ分析に関わる職種データの収集、加工、集計、可視化、分析SQL、Python、統計、業務知識

このほかにも、プロジェクトマネージャー、ITコンサルタント、セキュリティエンジニア、社内SE、プリセールスなど多くの職種があります。これらは独立した職種として募集される場合も、ほかの職種の役割に含まれる場合もあります。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、顧客や利用部門の要望を聞き、システムの仕様や作り方を考える仕事として説明されることが多い職種です。設計書の作成、関係者との調整、プログラマーへの説明、テストや導入まで幅広く関わることがあります。

ただし、「SE」という呼び方の範囲は企業によって大きく異なります。要件定義や設計を中心に担当する求人もあれば、プログラミングを含む開発者全般をSEと呼ぶ求人もあります。そのため、職種名だけでなく、求人票の「具体的な業務内容」「担当工程」を確認する必要があります。

システムエンジニアが、顧客の要望整理、設計、開発チームとの調整、テストや導入に関わることを示す図
SEの担当範囲は企業によって異なりますが、要望整理や設計を中心に、関係者をつなぐ役割も担います。

求められることの例

  • 相手の話を聞き、必要なことを整理する力。
  • 仕様を文章や図で正確に伝える力。
  • プログラム、データベース、ネットワークなどの基礎知識。
  • 期限、課題、変更点をチームで共有する力。

未経験から採用される場合は、最初から顧客との要件整理を任されるとは限りません。実装、テスト、保守などでシステムへの理解を深め、徐々に設計や調整の範囲を広げるキャリアもあります。

プログラマー・アプリケーションエンジニア

プログラマーは、設計や仕様に沿ってコードを書き、機能を実装する仕事です。既存プログラムの修正、動作確認、不具合の原因調査、テストなども重要な業務に含まれます。

アプリケーションエンジニアは、業務システムやWebサービス、スマートフォンアプリなどのアプリケーション開発に関わる職種です。企業によっては、プログラマーとほぼ同じ意味で使われたり、設計から運用までを含む広い役割として使われたりします。

プログラマーとアプリケーションエンジニアが、仕様確認、実装、デバッグ、テスト、修正を繰り返して機能を作る流れを示す図
実装だけでなく、仕様確認、動作確認、不具合調査、修正までが開発の重要な仕事です。

求められることの例

  • Java、C#、Pythonなど、業務で使うプログラミング言語の基礎。
  • データベースを操作するSQLの基礎。
  • エラーや不具合の原因を順序立てて調べる力。
  • Gitなどを使い、ほかの人の変更と合わせて開発する基礎。
  • 仕様を確認し、不明点を質問する力。

コードを速く書くことだけが評価されるわけではありません。意図した処理になっているか、ほかの人が読めるか、変更しやすいか、テストできているかも重要です。

Webエンジニア

Webエンジニアは、ブラウザやWeb技術を使ったサービスを開発する職種の総称です。担当範囲によって、フロントエンドとバックエンドに分けて募集されることがあります。Web制作との違いは、Web制作とWebシステム開発の違いでも解説しています。

Webエンジニアの仕事を、HTML・CSS・JavaScriptで画面と操作を作るフロントエンドと、サーバー処理・API・データベース連携を担うバックエンドに分けて示す図
Webサービスは、HTML・CSS・JavaScriptで画面と操作を作るフロントエンドと、サーバー処理・API・データベース連携を担うバックエンドが協力して動きます。

フロントエンドエンジニア

利用者がブラウザで見る画面や、入力・操作に応じた動きを実装します。

  • HTMLでページの構造を作る。
  • CSSで見た目やレイアウトを整える。
  • JavaScriptで入力、表示変更、通信などの処理を作る。
  • さまざまな画面サイズや操作方法で利用できるか確認する。

デザインを考えるWebデザイナーと協力することはありますが、Webデザイナーとフロントエンドエンジニアは同じ職種とは限りません。フロントエンドエンジニアは、画面をプログラムとして正しく動かす役割を中心に担います。

バックエンドエンジニア

画面から送られた情報を処理し、データベースへの保存や検索、ほかのシステムとの連携を行う、サーバー側の仕組みを開発します。

  • ログインや権限の処理。
  • 入力データの確認、登録、検索、更新。
  • フロントエンドへデータを返すAPIの作成。
  • 安全性、性能、障害時の動作を考慮した設計。

JavaとSpring Bootは、こうしたサーバー側のWebシステム開発で使われる技術の一例です。

フロントエンドとバックエンドの両方を担当する人を「フルスタックエンジニア」と呼ぶこともあります。ただし、未経験の段階からすべてを高い水準で担当するという意味ではありません。まず一つの領域で基礎を築き、経験とともに担当範囲を広げるのが一般的です。

テスター・QAエンジニア

テスターは、システムが仕様どおりに動くかを確認し、不具合を見つけて報告する仕事です。決められた手順に沿って操作するだけでなく、どの条件を試すべきか、結果を再現できるようにどう記録するかが重要です。

QAは「Quality Assurance(品質保証)」の略です。QAエンジニアは、テストの実施だけでなく、テスト計画や品質基準、開発工程の改善など、より広い範囲を担当することがあります。ただし、テスターとQAの区分も企業によって異なります。

テスターとQAエンジニアが、仕様確認、テスト設計、実施、不具合報告、品質改善を通じてシステムの品質を支える図
テストの実施に加え、計画や品質基準、開発工程の改善まで含む場合があります。

求められることの例

  • 仕様や手順を正確に読み取る力。
  • 入力条件や操作の組合せを考える力。
  • 不具合が起きる手順、期待した結果、実際の結果を記録する力。
  • 開発者へ事実を分かりやすく伝える力。
  • SQLやプログラミングの基礎を使い、確認範囲を広げる力。

未経験者向けの求人も見られる職種ですが、テスターは「簡単な仕事」とは限りません。品質に直結する役割であり、注意深さと報告の正確さが求められます。テストからシステム理解を深め、開発や品質管理へ担当範囲を広げる道もあります。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、システムが動く土台となるサーバー、ネットワーク、クラウドなどを設計・構築・運用する仕事です。

主な領域の例

  • サーバー:OSやミドルウェアを設定し、アプリケーションが動く環境を用意する。
  • ネットワーク:機器や通信経路を設計・設定し、安全につながる状態を保つ。
  • クラウド:AWSなどのクラウドサービスを使い、必要な環境を構築・管理する。
  • セキュリティ:アクセス権限、更新、監視、脆弱性への対応などを行う。
インフラエンジニアが、サーバー、ネットワーク、クラウド、セキュリティを整え、システムが動く土台を支える図
インフラエンジニアは、サーバー、ネットワーク、クラウドなど、システムが動く土台を支えます。

Linuxの操作、ネットワーク、セキュリティ、クラウドサービスの知識などが関係します。運用監視から経験を積み、構築や設計へ進む場合もあります。

湘南ハイテク企画の訓練では、コンピュータやネットワークの基礎、Linuxの基本操作、Dockerなどに触れますが、インフラ技術だけを専門に学ぶコースではありません。インフラ職を目指す場合は、求人で求められる知識を確認し、必要に応じて資格学習や追加学習を組み合わせる必要があります。

運用・保守

運用・保守は、すでに利用されているシステムを安定して動かし続ける仕事です。開発が終わった後も、利用者へのサービスは続きます。その状態を守り、必要な変更を行う重要な役割です。

主な業務の例

  • システムの状態や処理結果を監視する。
  • 定期作業、データ更新、アカウント管理を行う。
  • 問い合わせや障害の内容を確認し、原因を切り分ける。
  • 手順書に沿って復旧し、必要に応じて開発担当へ連絡する。
  • 小規模なプログラム修正や設定変更を行う。
  • 作業履歴や障害の経過を記録する。
運用・保守担当が、監視、問い合わせ受付、原因切り分け、復旧、記録、改善を通じてシステムを安定稼働させる図
運用・保守は、監視や障害対応、設定変更、記録を通じて、システムを安定して使える状態に保ちます。

運用・保守といっても、決められた監視を中心に行う仕事から、コードやSQLを使ってシステムを改善する仕事まで幅があります。夜間・休日を含む交代勤務の有無など、勤務条件の確認が欠かせません。

ヘルプデスク・ITサポート

ヘルプデスクやITサポートは、パソコンや業務システムを使う人からの問い合わせに対応する仕事です。社内の従業員を支援する場合と、製品・サービスの利用者を支援する場合があります。

主な業務の例

  • パソコン、ソフトウェア、アカウントに関する問い合わせ対応。
  • 端末の初期設定、ソフトウェアの導入、機器の管理。
  • 問い合わせ内容と対応結果の記録。
  • 解決できない問題を専門部署へ引き継ぐ。
  • よくある質問や手順書を整備する。
ヘルプデスクとITサポートが、利用者から状況を聞き取り、問題を切り分け、解決または専門部署へ引き継ぐ流れを示す図
ITサポートでは、利用者の状況を聞き取り、問題を切り分け、解決または専門部署への引継ぎを行います。

ITの基礎だけでなく、相手の状況を聞き取り、専門用語を使いすぎずに説明する力が重要です。接客、事務、コールセンターなどの経験を生かせる場合があります。

一方、「ITサポート」という職種名でも、実際の仕事内容はさまざまです。求人票で、対応相手、問い合わせ手段、技術的な業務の範囲、勤務時間を確認しましょう。

ITインストラクター・研修講師

ITインストラクターやIT研修講師は、パソコン操作、業務ソフト、プログラミング、ネットワーク、クラウドなどの知識や操作方法を人に教える仕事です。職業訓練校、専門学校、民間スクール、企業の新入社員研修、製品導入時の利用者研修など、働く場所によって教える対象と内容が異なります。

主な業務の例

  • 講義や操作説明を行う。
  • 演習中の質問に答え、エラーやつまずきの原因を一緒に確認する。
  • テキスト、スライド、練習問題、手順書などの教材を作成・更新する。
  • 受講者の理解度や進捗を確認し、必要な復習方法を提案する。
  • 研修用パソコンや開発環境を準備し、授業が進められる状態を保つ。
  • 研修を依頼した企業や運営担当者へ、実施状況や課題を共有する。
ITインストラクターが、講義、演習支援、質問対応、教材作成、進捗確認を通じて受講者の学習を支える図
ITインストラクターは、技術を教えるだけでなく、演習支援、教材作成、進捗確認にも関わります。

ITインストラクターには、技術を知っていることに加え、相手がどこで分からなくなったかを見つけ、理解度に合わせて説明を変える力が必要です。自分では操作できても、その理由や手順を初めて学ぶ人へ言葉で説明できなければ、教える仕事としては十分ではありません。

一方で、すべてのインストラクターが高度なシステム開発経験を求められるわけではありません。初心者向けのパソコン講座、特定製品の操作研修、プログラミング研修では、必要な専門性が異なります。サブ講師や演習サポートから経験を積める求人もありますが、担当分野の実務経験、講師経験、資格などを応募条件とする求人もあります。

似た仕事として、製品の導入時に設定や利用方法を支援する「導入支援」、利用開始後の活用を支援する「カスタマーサクセス」、技術情報を文書にする「テクニカルライター」などがあります。教室で授業を行う仕事とは異なりますが、「技術を理解し、相手に合わせて伝える」力を生かせる職種です。

湘南ハイテク企画の訓練で学ぶコンピュータ基礎、Java、データベース、Web技術などは、担当分野を理解する土台になります。また、演習でエラーの原因を整理し、自分の言葉で説明する経験も、教える仕事に関係します。ただし、本コースは講師の養成や教授法を専門に学ぶコースではありません。ITインストラクターを目指す場合は、希望する求人が求める技術、実務経験、講師経験を確認し、人に説明する練習や教材作成などを追加で行う必要があります。

データ分析に関わる職種

企業には、売上、顧客、製造、Webサイトの利用状況など、多くのデータがあります。データ分析に関わる職種は、それらを集め、扱いやすい形に整え、集計・可視化し、業務上の判断に役立てます。

職種名には、データアナリスト、データエンジニア、データサイエンティストなどがありますが、担当範囲や必要な経験は大きく異なります。

  • データアナリスト:目的に応じてデータを集計・分析し、傾向や課題を説明する。
  • データエンジニア:分析に使うデータを収集・保存・加工する仕組みを作る。
  • データサイエンティスト:統計や機械学習を使い、予測や高度な分析を行う。
データエンジニアがデータを収集・加工し、データアナリストが集計・可視化し、データサイエンティストが統計や機械学習で分析する役割の違いを示す図
データ分析に関わる職種は、データを整える役割、傾向を説明する役割、高度な予測を行う役割などに分かれます。

SQL、Python、統計に加えて、対象業務への理解や、結果を説明する力も必要です。特にデータサイエンティストは、数学・統計、プログラミング、業務理解を組み合わせる専門性の高い職種です。短期間の入門学習だけで就職できると考えず、継続して学ぶ前提で検討する必要があります。

そのほかの職種

経験を積んだ後の選択肢や、別の専門性を持つ仕事として、次のような職種もあります。

  • プロジェクトマネージャー:目標、予算、日程、品質、チームの課題を管理する。
  • 社内SE:自社で使うシステムの企画、導入、運用、問い合わせ対応などを担う。
  • セキュリティエンジニア:システムやネットワークを攻撃や情報漏えいから守る。
  • ITコンサルタント:企業の課題を整理し、ITを使った解決策や導入計画を提案する。
  • プリセールス・セールスエンジニア:営業担当と連携し、製品や技術を顧客へ説明・提案する。
  • 導入支援・カスタマーサクセス:IT製品の設定や利用開始を支援し、導入後の活用や課題解決を後押しする。

これらも企業によって担当範囲が異なり、一定の実務経験や専門知識を求められる求人が多くあります。将来の選択肢として知りつつ、まずは入口となる仕事でどのような経験を積めるかを考えるとよいでしょう。

自分に合う職種を考える5つの視点

職種紹介を読んだだけで適職を一つに決める必要はありません。次の視点を使い、興味のある仕事を2〜3種類に広げて求人を見比べてみましょう。

1. 作ることと支えることのどちらに関心があるか

新しい機能を作ることに関心があるなら開発職、安定して使える状態を守ることに関心があるなら運用・保守やインフラ、利用者を助けることに関心があるならITサポートが候補になります。学んだ内容を整理し、相手の理解に合わせて伝えることに関心があるなら、ITインストラクターや導入支援も選択肢です。どの役割にも、ITの基礎理解は役立ちます。

2. 曖昧な要望と明確な手順のどちらを扱いやすいか

要望を聞きながら仕様を考える仕事では、正解が一つに決まっていない課題を整理する力が必要です。一方、テストや運用では手順の正確な実行が重視されますが、異常を見つけたときには状況を判断する力も求められます。

3. 人とのやり取りをどの程度行いたいか

IT職は、一人でパソコンに向かうだけの仕事ではありません。開発者も、仕様確認、進捗共有、レビューなどで人とやり取りします。SEやサポート職は、顧客や利用者との会話がさらに多くなる傾向があります。

4. これまでの経験をどこで生かせるか

前職の業界知識、接客経験、事務処理、チーム調整などが役立つ求人もあります。たとえば、医療業界の経験が医療システムに関わる仕事で理解を助けたり、接客経験がITサポートで利用者対応に生きたりすることがあります。

5. 最初の仕事で何を身につけたいか

最初から理想の職種名だけを追うのではなく、その仕事でどのようなシステムに触れ、どの工程を経験できるかを見ることも大切です。ただし、「将来は開発へ進める」と書かれていても、実際の異動や成長が保証されるわけではありません。研修内容、配属実績、評価方法を面接で確認しましょう。

求人票は職種名より「実際の業務」を見る

IT求人の職種名には統一された定義がなく、同じ名前でも仕事内容が違うことがあります。求人を読むときは、少なくとも次の項目を確認してください。

  • 入社後に担当する具体的な作業。
  • 開発、テスト、運用、問い合わせ対応などの担当工程。
  • 使用する言語、製品、ツール。
  • 研修の期間と内容、研修後の配属方法。
  • 自社内、顧客先、在宅などの勤務場所。
  • チームの人数と、未経験者への支援方法。
  • 夜間・休日勤務や交代勤務の有無。
  • 「将来担当できる仕事」と「入社直後の仕事」の区別。

分からない言葉がある場合は調べたうえで、面接でも確認します。「未経験歓迎」という言葉だけで判断せず、入社後に何を行い、何を学ぶ必要があるかを具体的に把握しましょう。

IT職業訓練で学ぶ技術は、どの職種につながるか

湘南ハイテク企画の「Web・AIアプリ&システム技術者養成科」では、コンピュータの基礎から、Java、データベース、Webシステム開発、JavaScript、Python、データサイエンスまでを段階的に学びます。詳しい順序は学習ロードマップで確認できます。

訓練で学ぶ領域 関係する仕事・場面の例
コンピュータ・ネットワークの基礎開発、テスト、運用、ITサポートに共通する土台
Java・オブジェクト指向業務システム、バックエンド開発、テスト、保守
SQL・データベース開発、テスト、運用、データ抽出・集計
Linux・Git/GitHub・Docker開発環境、変更管理、チーム開発、運用の基礎
Servlet・Spring BootJavaによるWebシステム、API、バックエンド開発
HTML・CSS・JavaScriptWeb画面、フロントエンド、画面テスト
Python・データサイエンスデータ加工、分析、機械学習の入門

複数の領域を学ぶことで、システム全体のつながりを理解し、興味のある職種を考える材料が増えます。一方、6か月の訓練だけで、表にあるすべての仕事を専門家として担当できるようになるわけではありません。

求人ごとに必要な技能は異なります。訓練は仕事へ進むための土台であり、応募職種に合わせた復習、制作物の整理、資格学習、企業研究などを追加する必要があります。

職種を一つに決めてから受講する必要はありません

受講前に、将来の職種を完全に決められない方もいます。実際にプログラムを書き、データベースを扱い、テストやエラー調査を経験して初めて、自分がどの作業に関心を持つか分かることもあります。

大切なのは、「何となくIT」だけで終わらせず、学習しながら仕事を調べることです。興味のある求人を定期的に見て、授業で学んだことがどこに使われているかを確認します。キャリア相談では、現在の学習状況、前職の経験、希望条件を合わせて、応募先の候補を整理できます。

説明会に参加する場合も、「どの職種へ就職できますか」と結果だけを尋ねるのではなく、「どの技術をどの程度学ぶのか」「修了生はどのような工程から仕事を始めているか」「職種選びをどう支援するか」を確認すると、より具体的な判断材料になります。

よくある質問

未経験者は、どの職種から目指すのがおすすめですか?

一律におすすめできる職種はありません。これまでの経験、学習状況、勤務地、勤務時間、求人状況によって現実的な選択肢は変わります。開発だけに絞らず、テスト、運用・保守、ITサポートも含めて業務内容を確認し、自分が経験を積みたい方向と合うかを考えてください。

システムエンジニアとプログラマーは何が違いますか?

一般には、システムエンジニアは要望整理や設計を含む広い役割、プログラマーは実装を中心とする役割として説明されます。ただし、企業によって呼び方は異なり、SEがプログラミングを担当することもあります。求人票の担当工程と具体的な業務を確認することが重要です。

プログラミングが得意でなくても、IT業界で働けますか?

プログラミングを主業務としないITの仕事もあります。ITサポート、運用、ITインストラクター、導入支援などがその例です。ただし、パソコンやシステムの基礎理解、正確な記録、問題を切り分ける力などは多くのIT職で役立ちます。「コードを書かないから勉強は不要」とは考えず、希望職種に必要な基礎を確認しましょう。

テスターからプログラマーへ進めますか?

テストで得たシステム理解や不具合調査の経験を生かし、開発へ進む人もいます。ただし、自動的に職種変更できるわけではありません。プログラミング学習を続け、社内での異動条件や応募先の要件を満たす必要があります。入社前に、実際のキャリア例や評価制度を確認してください。

訓練を修了すれば、データサイエンティストになれますか?

本コースではPython、統計・線形代数、機械学習の基礎を学びますが、データサイエンティストは幅広い数学・統計、プログラミング、業務知識、実務経験を要する専門職です。訓練内容は入口と捉え、希望する求人の条件に応じて継続学習や経験を積む必要があります。

職種を決められないまま説明会へ参加してもよいですか?

問題ありません。説明会は、学ぶ技術と仕事のつながり、就職支援の内容を確認する場として利用できます。興味のある仕事や不安な点を一つでも用意しておくと、自分に必要な情報を確認しやすくなります。

まとめ

IT業界には、システムエンジニアやプログラマーだけでなく、Webエンジニア、テスター・QA、インフラ、運用・保守、ITサポート、ITインストラクター、データ分析など多くの仕事があります。システムは、要望整理、設計、実装、テスト、運用、利用者支援、教育という複数の役割によって支えられています。

職種名の意味は企業によって異なるため、名前だけで判断せず、実際の仕事内容、担当工程、使用技術、研修、勤務条件を確認することが大切です。また、開発職だけを成功と考える必要はありません。自分の経験や得意なことを生かし、どのような役割で経験を積みたいかを考えましょう。

湘南ハイテク企画のIT職業訓練では、JavaによるWebシステム開発からデータベース、フロントエンド、Python・データサイエンスまで、複数の領域の基礎を学びます。仕事の選択肢と学習内容のつながりを詳しく知りたい方は、体験会・説明会を情報収集の機会としてご利用ください。

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