求職者支援訓練について調べていると、「キャリアコンサルティング」や「キャリア相談」という言葉を目にすることがあります。しかし、初めて利用する方にとっては、「何を話せばよいのか」「希望していない仕事を勧められないか」「まだ目指す職種が決まっていなくてもよいのか」と分かりにくいものです。
キャリアコンサルティングは、就職先を一方的に決めるための面談ではありません。制度上認められた資格・免許を持つ専門家と、これまでの経験、身につけていること、今後希望する働き方を整理し、就職に向けた次の行動を考えるための機会です。希望が固まっていない段階でも利用できます。
この記事では、キャリアコンサルティングの役割、面談で使うジョブ・カード、相談できること、面談前の準備を整理します。あわせて、制度上のキャリアコンサルティングとは別に、湘南ハイテク企画が独自に行う個別就職相談も紹介します。
先に押さえたいポイント
- 一方的に就職先を決める面談ではない経験、希望、必要な能力開発を整理し、次の行動を考える機会です。
- 本人が作成したジョブ・カードを使う書きにくかった箇所や迷っていることも、相談の材料になります。
- 制度上の面談と当社独自の相談は別それぞれの目的と支援範囲を区別して活用します。
キャリアコンサルティングとは
キャリアコンサルティングとは、仕事の選択や職業生活の設計、能力開発などについて、相談しながら考えを整理していく支援です。一般には「キャリアカウンセリング」「キャリア相談」と呼ばれることもあります。
ここでいう「キャリア」は、役職や昇進だけでなく、これまでの経験、今後の働き方、必要な能力開発など、職業生活全体を指します。求職者支援訓練では、学んだ知識や技能を就職へつなげるために、この面談を活用します。
制度上認められた有資格者が面談を担当します
求職者支援訓練のキャリアコンサルティングは、誰でも担当できるものではありません。実施者には、次のいずれかの資格・免許を持つことが定められています。
- キャリアコンサルタント名簿に登録されたキャリアコンサルタント。
- キャリアコンサルティング技能士(1級または2級)。
- 職業能力開発促進法第28条第1項に規定する職業訓練指導員免許を保有する者。
いずれも、求職者支援訓練でキャリアコンサルティングを担当できると認められた資格・免許です。受講者は、職業選択や能力開発について、制度上認められた担当者に相談できます。ただし、面談は就職を保証するものではなく、助言を参考に最終的な選択と行動は本人が行います。
ジョブ・カードとは
ジョブ・カードは、厚生労働省が様式を定めた、これまでの経験と今後のキャリアプランを整理するためのツールです。職務経歴、免許・資格、学習・訓練歴、強み、希望する働き方などを記入し、キャリアコンサルティングや就職活動に活用します。
履歴書や職務経歴書とは目的が異なり、自分の現在地と次に必要な行動を考えるために使います。現行の様式と記入例は、厚生労働省「マイジョブ・カード」で確認できます。
ジョブ・カードは何で構成されているか
主な構成は次の3つです。
- キャリア・プランシート:強み、希望する働き方、今後の目標を整理する。
- 職務経歴シート:これまでの仕事、担当業務、仕事から得たことを振り返る。
- 職業能力証明シート:免許・資格、学習歴、訓練歴を整理する。
書きにくい場合は、価値観や強みを考えるための作成補助シートも利用できます。当訓練で作成する様式と期限は、訓練中に案内します。
本人が作成したジョブ・カードを使って面談します
求職者支援訓練では、受講者が自ら作成したジョブ・カードを使ってキャリアコンサルティングを行います。前職で得た経験、訓練で学んだこと、希望職種、働き方の条件を確認し、次の行動を一緒に整理します。
6か月コースである当訓練では、訓練期間中に3回のキャリアコンサルティングを実施します。訓練の進み具合に合わせて、目標、身につけた技能、就職活動の準備状況を振り返り、次に取り組むことを整理できます。
ジョブ・カードは採点されるものではありません。うまく書けなかった箇所や迷っていることも、面談で相談する材料になります。
キャリアコンサルティングで相談できること
キャリアコンサルティングは、就職先を決めてもらう場ではなく、判断材料を増やして次の行動を明確にする場です。希望職種が決まっていない段階から相談できます。IT職種の全体像を知りたい方は、IT業界にはどんな職種がある?も参考にしてください。
これまでの経験と強みの整理
異業種からの転職でも、接客で培った説明力、事務での正確さ、現場での改善経験などを生かせる場合があります。面談では、これまでの仕事を振り返り、応募先に伝えられる強みを整理します。
希望する仕事や働き方の整理
興味のある仕事内容、勤務地、勤務時間、雇用形態などを確認し、「譲れない条件」「できれば満たしたい条件」「相談できる条件」に分けます。
訓練の学習内容と希望職種の接続
Java、データベース、Web技術など、訓練で学ぶ内容がどの仕事に関係するかを確認します。求人で求められる水準と現在の学習状況を比べ、今後補うことも整理します。
就職活動の進め方
求人の探し方、応募書類で伝える内容、面接準備、応募を始める時期などを整理します。利用できる支援の範囲は訓練実施機関によって異なります。
就職活動への不安や迷い
未経験分野への応募で感じる不安を言葉にし、情報収集で解決できることと、行動へ移すことを分けて考えます。給付制度などの判断は、ハローワークへ確認します。
ジョブ・カードの作成と面談前に準備しておくとよいこと
完成した答えを用意する必要はありません。まずジョブ・カードを作成し、次のものを用意すると面談を進めやすくなります。
- 特に相談したいこと。
- これまでの担当業務や、工夫したこと。
- 気になる求人があれば、その求人票。
- 訓練で学んだこと、作ったもの、つまずいていること。
- ジョブ・カードで書きにくかった箇所。
書けなかった箇所も、面談で一緒に整理する題材になります。
面談を就職活動に生かすには
相談後は、次に行うことを具体的に決めます。たとえば「求人を3件調べる」「職務経歴書を直す」のように、期限と作業が分かる形にします。
助言に納得できない場合は、その理由を確認して構いません。また、学習や就職活動が進んで希望が変わったら、ジョブ・カードと目標を見直します。
制度上の面談とは別に、当社独自の個別就職相談も行います
湘南ハイテク企画では、求職者支援訓練の制度に基づく3回のキャリアコンサルティングに加え、当社独自の個別就職相談を行います。これは、ジョブ・カードを使ってキャリアプランを整理する制度上のキャリアコンサルティングとは別の就業支援です。
個別就職相談では、希望する職種や働き方、応募先の選び方などの進路相談に対応します。また、当社はIT人材派遣・SES事業を行っているため、経歴、技能、希望条件、求人状況が合う場合には、当社が独自のルートで保有するIT求人情報の紹介や、当社エンジニアとしての登用が選択肢になることもあります。
この個別就職相談は、本人が主体的に進める就職活動を支援するものです。相談を利用したすべての方に求人を紹介できるとは限らず、求人紹介や採用を保証するものではありません。
よくある質問
希望する職種が決まっていなくても相談できますか?
はい。職種が決まっていないこと自体を相談できます。これまでの経験、興味、避けたい条件、生活上の制約などを整理しながら、調べるべき職種や次の行動を考えます。面談前に無理に一つへ絞る必要はありません。
キャリアコンサルティングは誰が担当しますか?
求職者支援訓練では、キャリアコンサルタント名簿に登録されたキャリアコンサルタント、キャリアコンサルティング技能士(1級または2級)、または職業能力開発促進法第28条第1項に規定する職業訓練指導員免許を保有する者がキャリアコンサルティングを担当します。制度上、担当者として認められた資格・免許保有者に、ジョブ・カードを使いながら職業選択、能力開発、今後のキャリアプランについて相談できます。
ジョブ・カードには何を書けばよいですか?
主に、これまでの職務経歴、免許・資格、学習・訓練歴、価値観や強み・弱み、希望する働き方、今後の目標を整理します。当訓練では、受講者自身が作成したジョブ・カードを面談で使用します。書き方に迷った箇所は無理に取り繕わず、何に迷ったかを面談で相談できるようにしておきましょう。現行様式と記入例は、厚生労働省の「マイジョブ・カード」で確認できます。
就職できるまで支援してもらえますか?
支援内容は訓練実施機関によって異なり、支援を利用しても就職が保証されるわけではありません。受講前に、訓練中と修了後に利用できる支援を確認してください。
まとめ
求職者支援訓練のキャリアコンサルティングは、就職先を一方的に決めてもらう場ではありません。当訓練では、制度上認められた資格・免許を持つ専門家と、受講者が自ら作成したジョブ・カードを使い、6か月の訓練期間中に3回、これまでの経験、身につけたこと、希望する働き方を整理します。
希望職種が決まっていなくても相談できます。面談前にジョブ・カードを作り、面談後に具体的な行動を一つ決めることが大切です。
湘南ハイテク企画では、この3回のキャリアコンサルティングとは別に、進路相談や当社独自のIT求人情報の紹介などを行う個別就職相談も用意しています。訓練内容だけでなく、利用できる就業支援の範囲も説明会でご確認ください。
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